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令和4年度入学式



学長式辞

学長式辞1

学長式辞2

撮影者:植松 頌太

本日、静岡産業大学経営学部に320名、スポーツ科学部に123名、計443名の入学生をお迎えできますことは、静岡産業大学としまして大きな喜びであります。入学された皆様、ご家族やご親族の皆様、ご入学おめでとうございます。静岡産業大学の教職員を代表して、お祝いを申し上げます。

ご家族やご親族の皆さまには、このグランシップ11階の会議ホール「風」にて、入学式を映像でご覧いただいています。新型コロナ対策として、密を避けるため、別会場になりましたことをご理解お願いしますともに、改めて、ご入学をお祝い申し上げます。

また、新年度のお忙しい中にも関わらず、静岡産業大学の入学式にご来賓としてご臨席いただいています、磐田市長草地博昭様、藤枝市長北村正平様、磐田商工会議所会頭鈴木裕司様、藤枝商工会議所会頭山田壽久様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席のもと、入学式を開催することができますことを、大変嬉しく思い感謝致します。

現在、時代が大きく、また早く動くようになっています。皆様は、18世紀の終わり頃、イギリスで蒸気機関が発明され、工場の機械化が一挙に進み、社会の仕組みや人々の暮らしを大きく変えた産業革命を、中学・高校で勉強したと思います。これが第1次産業革命です。そして、20世紀初頭の分業に基づく電力を用いた大量生産である第2次産業革命、1970年代初頭から電子工業や情報技術を用いた第3次産業革命、そして、現在、第4次産業革命が進みつつあります。

第4次産業革命が進む中、IoTやビッグデータを活用し、情報がデータ化され、それらをネットワークでつなぎ、AIとロボット技術により、大量生産、画一的なサービスから、個々のカスタマイズされた生産・サービスの提供、飛躍的な生産効率の向上が進み、超スマート社会が現実のものとなりつつあります。

今日、皆様は、子供のころから、タブレットやスマートフォンが身近にあり、情報はインターネットから取ることができ、友人たちとメールを交換してコミュニケーションをとることが普通になっています。最近では、キャッシュレスで買い物をすることも一般的になりつつあります。10年ほど前には、想像すらできませんでした。

第1次産業革命から第2次産業革命が始まるまでの期間は150年、第2次から第3次産業革命までは50年から60年、第3次から第4次産業革命までは30年~40年、社会の進み方は、急速に早くなっています。また、時代は予期しないで出来事によって大きく変化します。私たちはコロナウイルスの急速な流行で、社会の急速な変化を身をもって体験している中にいます。

2019年末、原因不明の肺炎が、コロナウイルスが原因であることが判明し、我が国では、2020年2月には感染者が発生、3月には流行が拡大、4月に最初の緊急事態宣言が発令されました。静岡産業大学でも、2020年4月の入学式は中止という苦渋の決断をしなければならない状態でした。この2年間、大学の授業も大きく変わりました。幸い、IT技術の急速な進歩により、インターネットを利用した遠隔授業が行えるようになり、学びの質も量も低下させることなく授業を行うことができました。

皆様のお父様やお母様などご家族の仕事の仕方も大きく変わったことと思います。テレワークや時間差通勤、飲食店の営業時間の規制などが行われました。ニューノーマルという言葉を聞いたことがあると思います。ニューノーマルを直訳すると「新しい常態」という意味になります。社会に大きな変化が起こり、変化が起こる以前とは同じ姿に戻ることができず、新たな常態が定着することを指します。第4次産業革命の進展とコロナ禍が、テレワークやオンライン会議、遠隔授業といった新しい働き方や学びの方法を急速に定着させました。

地球温暖化対策も急務です。私が高校生のころは、ナガサキアゲハという蝶は、その名の示すように、九州でしか見られない蝶でしたが、現在では、この静岡でふつうにみられるようになりました。気温の上昇により、静岡で繁殖できるようになったということです。地球温暖化は単に気温の上昇のみならず、水、生態系、食料などでより深刻な影響が生じると考えられています。

堀川学長式辞

このように、科学技術の加速度的な進歩、想定外の出来事が私たちの社会や暮らしを急速に変え、この変化は今後ますます速度を速めると予想されています。私たちは、これまでの経験をベースに先を見通すことが難しい時代に生きています。人のまねをしていたのでは、正解を見つけ出すことはできません。未来像を予測することが難しい中にあって、これからの地域や日本を作っていく大きな役割を、皆様方若者が担っていかなければなりません。若い発想力、行動力が必要とされています。

皆様がこれから学ぶ静岡産業大学は、21世紀の産業社会が求める専門的職業教育を行い、豊かな教養、社会に対する広い貢献意識を持った職業人、社会のリーダーを育成することを目的とした大学です。

静岡産業大学は、経営学部とスポーツ科学部の2学部からなる大学です。
経営学は、組織をいかに効率的に運営するかを解明する学問です。経営学部では、経営に関する幅広い専門知識を学び、分析力、洞察力を磨き、組織の課題解決と創造的なマネージメントができ、社会の持続的発展に貢献できる知識や技術を学びます。このために、会社のトップから直接講義を受ける授業や、自ら課題を設定し、調べ、教員や仲間たちと議論をし、問題解決をする授業など、自ら答えを見つけ出す授業を用意しています。

スポーツ科学部は2021年に誕生した新しい学部です。体育学だけでなく、教育学、社会学、医学、心理学、統計学などすべてがスポーツ科学の領域です。年齢、性別を問わず、だれでも、いつでもスポーツに関わり豊かな人生を送ることができるよう、これからの社会において中核的な役割を担う指導者となる人材を育成する学部です。

また、静岡産業大学の特徴は、産学官連携など地域社会と密着した実学教育です。一つの例として「冠講座」をあげることができます。「冠講座」は、市・企業・団体のトップや職員が大学に来て、経営の考え方や具体的な仕事のやり方、苦労したこと、成功したこと、喜びなどを、学生に直接講義をする授業です。今日ご来賓でお見えの磐田市、藤枝市、商工会議所の他、スズキ、ヤマハ発動機、ブリジストン、ジュビロなど多くの冠講座があります。

海外研修も行っています。渡航が自由にできるようになれば、先生と一緒に、海外の企業や地域を訪問し、日本と違う社会や風土に触れることができます。

また、ほとんどの学生がゼミ研究に取り組んでいます。高等学校の「総合的な探求の時間」で、課題を解決し、自己の資質や能力を伸ばす授業を行ってきたと思います。ゼミは、探求的な見方や考え方を磨き、自分なりの「解決策」を考える授業です。静岡産業大学では、専門分野の異なる約60人の専任教員がゼミを担当します。皆様が取り組みたい分野の先生と一緒に、ゼミ研究に取り組めることを楽しみにしてください。

静岡産業大学には、このように多様な授業の他、資格取得支援、個々の特性に合った就職支援、新たな学びにふさわしい環境があります。また、静岡産業大学には、多くのクラブ・サークルがあります。クラブやサークルでは、先輩学生と一緒に運動や趣味活動に取り組む中で、大学での授業の受け方を教えてもらうこともでき、社会人力を身につけることもできます。毎年秋に開催される大学祭も学生主体の大きな行事です。学生の自主的な組織である「学友会」が中心になって、半年前から、プログラムを作り、準備をし、運営をします。これもキャンパス生活を楽しいものとする重要な行事です。

静岡産業大学で学ぶ学生は、静岡県内の出身の学生だけでなく、県外や海外からも多くの学生が学んでいます。静岡産業大学の立地する静岡県は、工業が盛んで「ものづくり県」とも言われています。ピアノ、プラモデルの出荷額も日本一。お茶、温州ミカン、ワサビの出荷量も日本一です。カツオやサクラエビなども日本一。観光業も大変盛んで、旅館やホテルの数も日本一です。世界遺産もあります。日本の象徴でもある富士山、近代史のモニュメントとも言える韮山反射炉です。南アルプスエコパーク、世界農業遺産に認定された茶草場農法、伊豆ジオパークなど、自然に由来する文化や長い歴史によって比類のない価値を持つ景観や地域文化遺産もあります。このような産業・文化・自然に恵まれた中に静岡産業大学があります。私たちは、学内で学ぶことに加え、学外に出て、地域に学ぶことも大切だと考えています。

藤枝キャンパスの1号館の入り口には「コギト エルゴ スム」というラテン語の言葉が掲げられています。これは哲学者デカルトの有名な言葉「我、思う故に、我あり」です。また、磐田キャンパスの体育館の入り口に「ノブレス オブリージュ」というフランス語の言葉が掲げられています。これは中世のヨーロッパ貴族の言葉で「高貴なるもの(現代風に言えば恵まれている者)は義務を伴う」と訳します。いずれも、静岡産業大学の理念を表す言葉です。静岡産業大学の理念とともに覚えておいて何かの時に振り返っていただきたいと思います。

結びにあたり、静岡産業大学で過ごす4年間で、皆さん自らのもっている力を伸ばし、夢や志を確かなものとし、自らの力で未来予想図を描くことができるよう、私たちは精いっぱい応援をします。しっかり学び、大学生活を楽しみ、青春を謳歌していただきたいと思います。皆様すべてが、卒業する頃には個性を磨いて自分の進路を見つけていただくことを願って、式辞と致します。

2022年(令和4年)4月5日
静岡産業大学 学長 堀川 知廣

アーカイブ配信(YouTube)

式次第

0:00:32 開式の辞
0:01:11 国歌静聴(独唱映像放映)
0:03:51 入学許可
0:04:53 学長式辞
0:20:22 新入生宣誓
0:24:02 来賓祝辞
0:35:39 来賓紹介
0:37:25 祝電披露
0:39:01 在学生歓迎の辞
0:44:43 閉会の辞

入学式の様子

画像をクリックすると拡大して表示します。
撮影者:植松 頌太

開式直後の様子

司会(左)経営学部 シン カシシュさん
司会(右)経営学部 眞田 ゆき奈さん

国歌静聴(ソプラノ歌手 西尾舞衣子様)

堀川学長式辞

新入生宣誓(スポーツ科学部 杉浦夢菜さん)

新入生宣誓(スポーツ科学部 杉浦夢菜さん)

来賓祝辞(磐田市長 草地博昭様)

来賓祝辞(藤枝市副市長 大畑直巳様)

在学生歓迎の辞(経営学部 高山広海さん)

会場の様子