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平日に朝ごはんを食べ始める時刻の調査で、静岡県民が最も多く回答した時間帯(15分刻み)は次のうちどれでしょう?


A6:30 ~ 6:45、B7:00 ~ 7:15、C7:30 ~ 7:45 正解:A6:30 ~ 6:45 以下牧野教授の解説

総務省統計局が発表した『平成28年社会生活基本調査結果』によれば、静岡県における朝食開始時刻で最も多い回答は「6:30 ~ 6:45」でした(15分刻みの場合)。次いで「7:00 ~ 7:15」という回答が第2位、「6:00 ~ 6:15」が第3位と続きます。

一方、全国では静岡を除く全ての県で「7:00 ~ 7:15」という回答が最も多く、「6:30 ~ 6:45」、「7:30 ~ 7:45」がそれに続きます。
静岡県の朝食開始時刻の特徴を捉えるため、以下のグラフを作成しました。静岡県の分布は全国よりも早い時間帯に寄っています。
平均時刻でも全国が「7:07」なのに対し、静岡県は「6:55」と12分ほど早く、「日本で一番、早い時間帯に朝食をとる県」であることがわかります。

このような生活時間帯の違いには、地域ごとの年齢構成や産業構造、文化、日の出の時刻などが影響します。例えば港町では朝が早いといった産業構造や、ラーメンを朝食べる「朝ラー」といった文化が反映されているのかもしれません。

ちなみに平日ではなく、土曜・日曜の平均朝食開始時刻となると静岡県はそれぞれ第10位(7:19)、第11位(7:26)と比較的遅い時刻になります。この結果を見ると、「平日は朝早く、休日はのんびり」という静岡県民が多いようです。

この内容は平成28年の調査結果に基づきます。最新の調査が昨年10月に実施されました。その結果はコロナ禍が私たちの生活に及ぼした影響を示す統計としても注目されています。

(注)分布を分かりやすく示すために、グラフでは1時間を30分刻みとしました。
(出所)「平成28年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)に基づき、筆者作成。

地域の特性を反映した経済分析を行う

牧野好洋教授の専門は計量経済学で、統計を用いた経済分析を主に行っています。これは複雑な世の中を簡単な模型に表して、その模型にデータを入れて経済波及効果などを測定するもの。複雑な車をプラモデルにして、そこに電池を入れて走らせるのに似ています。研究では、例えば、大規模なスポーツイベントが静岡県にどんな経済効果を与えるのか、といったことを考察しています。その大きさを単に測定するのではなく、産業別や市町別、事業所の規模別など、地域の特性を反映した分析を行うことが、その醍醐味。今、コロナによって全国各地が大きな影響を受けていますが、それも全国均一ではありません。全国の単なるミニチュア版でない、地域の特性を反映した経済分析を行う。それが地域の大学の役割と考え、取り組んでいます。

経営学部牧野 好洋 教授
慶應義塾大学商学部卒業。同大学院修士課程・後期博士課程修了。博士(商学)。1995年、本学経営学部助手に就任。2015年より現職。内閣府、総務省、静岡県、静岡市などで各種委員を務める。神奈川県統計功績者。

近年の研究テーマ
社会会計行列(SAM)および計算可能な一般均衡モデル(CGEモデル)による経済分析
専門分野
計量経済学、経済統計