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本学におけるデザイン教育


特任講師 植松 頌太 (インターフェイスデザイン、メディアデザイン)

 植松ゼミでは、デザインにまつわる様々な文献を輪読しながら、多面的にデザインを捉えることを目指しています。

 なぜデザイン系のゼミで文献を読むのか、それは「デザイン」という単語が、具体的な問題を解決するための思考と、これに伴う表現を指すことに所以があります。デザイン=意匠であると捉えられることが多い現状がありますが、産業デザインは意匠だけで成立するものではなく、マーケティング担当者、技術担当者、生産部門担当者、アフターサービス担当者、デザイン担当者など、多くの人々の協働によって成り立っています。

 著名な認知科学者である、D.A.ノーマンが「デザインには複数の専門分野の協調的努力が要求される。良い製品を作るのに必要な専門分野の数は膨大である。」と述べているように、いくら素晴らしい技量を持ったデザイナーを抜擢しようと、これだけでは「デザイン」は成立しません。

 この上で、本学における「デザイン教育」はどうあるべきかと思案を続け、ゼミでは「デザインを会得している人物」の育成を目標として、日々の活動を行っています。他社や他国との過酷な競争を求められ、目の前の問題を構造的に理解し、本質を見抜く力が一層求められるビジネスの場においては、「デザイン」的思考と、関連する人々との信頼関係の構築が一層重要となります。

 経営と情報を柱とする本学は、デザインを学ぶ上での理想郷とも言えるでしょう。一層実社会に寄り添った「デザイン教育」を実現していくことが、私の本学における使命です。