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何気ない日常


※職位や内容は投稿時のものです。

2022年1月14日更新

 磐田に来て4年目の春、スポーツ科学部(以下、SSUSと略す)が産声をあげた。ここに至る苦難の道のりは忘れてしまうほど、嬉しさが勝った年月でもあった。幸せと寂しさが同居する単身赴任。磐田の広々した大空。陽を燦々と浴びる研究室。日に400本も往来する眼下の新幹線。家康が鷹狩に来た大池。雪をかぶった富士山。どれも私は好きだ。磐田での何気ない日常を綴る。

 朝の目覚めはベッドでのストレッチから始まる。冷蔵庫につかまってのバーレッスン。亡き父(瀬戸内寂聴と同年齢)が愛用した機器で脚の筋力トレーニング。バランスボールを使った上体反り。襖利用の股割り。6:30のラジオ体操(2019年台風到来から有事に備えラジオを聞き始めたのがきっかけ)で締めくくる。加齢に伴い年々、からだのメンテナンスメニューが増える。

 朝食はバナナ&きな粉のヨーグルトあえ。昼食は手作りの漬物とお弁当。夕食は閉店ギリギリのスーパーに駆け込み割引惣菜を購入。味が濃いので野菜を足して塩分を調整する。ペットボトル飲料を購入したことはなく、お茶もコーヒーも自ら入れる。

 身支度は五本指ソックスとカラフルな洋服。亡き母が愛用したオーストリッチのショルダーバックとオーデトワレをかけ出陣。髪を染めず化粧もせず、ブラジャーなどの締め付けもしない。

 セブンイレブンよりも少々時短の大学勤務では、7時に大学に到着し20時に退出。朝はサッカー部員への「おはよう」の挨拶。88段の階段を昇り、研究室に入るとカーテンを全開。窓やドアの開閉で温度調節をし、夏も冬もエアコンはほとんど点けない。7:30にはバナナ状のウンチ。携帯やパソコンの電源を入れメッセージを確認。返答が必要なものはすぐに返信。授業は2020・21年度もアクティブラーニングを活用した対面授業を実施。授業支援システムに授業内容を提示し資料を添付。授業中も発表を促し一人一人に褒める言葉をかける。学生の課題にも毎週採点・返却。564大学の多くの学長が大学生に求めた「コミュニケーションスキル」を授業で心がける(朝日新聞朝刊2021年11月8日掲載)。大学・学部運営では、教員には1人1役で主役になって頂き、会議情報のオープン化・見える化を図り、職員にも行事終了後には感謝の言葉をかける。報道機関との関係を密にして情報発信に努める。磐田市や静岡県との関係を重視し、産官学民が協働した磐田健幸レシピ「ジュビロ飯」を作成(写真参照)。学生・教職員が誇る静岡産業大学を目指している。

 他者への金銀の施しはできないが、和顔施(わがんせ:いつも笑顔)に心がけ、いのちの教育を大事に戦争反対(人殺し)を訴え続ける。それこそが、私が出来る持続可能なSDGs。些細な営みである。

左上段 井口農環大事務局長,髙橋SSUS学部長,草地磐田市長,小野ジュビロ社長,前田農環大教授,江間SSUS准教授
左下は静産大、右下は農環大の学生たち。