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アクティブラーニングの実践 ~藤枝市ごみ分別アプリ共同開発プロジェクトについて~


教授 青木 優 (情報科学、社会情報学)

 近年、自治体が提供するスマートフォン向けアプリ(通称、自治体アプリ)が静かなブームを呼んでいます。自治体アプリには、防災アプリ、観光案内アプリ、地域情報アプリ、ごみ分別アプリなど様々なものがありますが、その中でもごみ分別辞典やごみ収集カレンダー機能の入ったごみ分別アプリは人気があります。ごみの分別方法は各自治体によって異なり、しかも複雑です。そこで、このアプリによって簡単にごみの分別方法を知ることができれば、さらにごみ分別が徹底され、自治体にとっても地域住民にとってもメリットがあります。また、近年、若者のごみ分別が問題視されています。そこで、スマホ世代の学生自らが分かりやすいアプリを開発することにより、若者のごみの分別・資源化の意識向上を狙っています。

 今回、本学は藤枝市と、若者や単身者をターゲットとして、ごみ分別辞典とごみ収集カレンダーの機能が入ったごみ分別アプリを共同開発します。ごみ分別アプリの官学共同開発は、全国でも初めてのプロジェクトであり、これによって藤枝市と本学の官学連携の更なる推進を図ります。

 本プロジェクトでは、開発の期間と内容を以下のように定めています。
  1. 準備段階:試作アプリの開発(平成26年度)
  2. 第1段階:試験供用、機能等の改良(平成27年4月~9月)
    準備段階で試作されたアプリのゴミカレンダーを平成27年度版に置き換え、「試験供用」という形で市民が利用可能な状態でアップする(図1)。その後、利用者の反応を調査しながら、必要な改良を行う。
  3. 第2段階:本格的供用開始(平成27年10月~平成28年3月)
    ごみ分別啓発コンテンツ(藤枝市のごみの現状とごみの行先)の追加
    “もったいない運動”のPRコンテンツの追加
    平成28年度版収集カレンダーへの修正
    翌年度版カレンダーへの更新マニュアルの作成

 スマホアプリは、何らかのコンピュータ言語を用いて作成されていますが、スマホのOS(Operating System)ごとにコンピュータ言語が異なるため、様々なスマホで動作させるためには、複数のコンピュータ言語でアプリを開発する必要があり、非常に開発コストが高くなります。そこで最近注目されているのがWebアプリです。Webアプリとは、いわゆるホームページ上で動作するアプリのことです。これならばOSの種類に関係なくアプリを動かすことができ、複数のコンピュータ言語でアプリを開発する必要が無いため、開発コストを下げられます。そこで我々は、Web上で動作可能なごみ分別アプリを作成するためのライブラリである「ゴミチェッカー」[1]を用いて、アプリを開発しました。

 本学では、学生を4年間で大化けさせる「オオバケ(大化け)教育」を、全学を挙げて取組んでいます。具体的には、学生が主体的に学ぶためのアクティブラーニングを推進し、より実践的な教育をおこなっています。
 この度、藤枝市から「ごみ分別アプリ」作成の依頼を頂き、青木ゼミで同アプリを作成しました。藤枝市職員の皆様との打合せには、大学教職員だけでなく学生達にも参加してもらい、全員が積極的にアイディアを出し合いながらプロジェクトを進めています。アプリの作成だけでなく、多くの人と関わることにより人間的な成長を目指し、その結果、学生達が大化けすることが教育上の狙いです。学生達に、「君達がデータ入力を間違えると、多くの住民の方々がごみの出し方を間違えてしまい、ご迷惑をお掛けすることになるんだよ。」と話したところ、学生達は自主的に休日返上で入力データのチェックをしてくれました。やはり、多くの人に関わる体験が、学生達を成長させてくれていることを実感しました。

図1.藤枝市ごみ分別アプリ(https://www.ssu.ac.jp/fujieda/
[1] 「ゴミチェッカー」, http://www4.ttn.ne.jp/~flowerhana/gomiindex.html