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日本スポーツ協会公認「バレーボールコーチ1」養成講習会を藤枝キャンパスで開催


8月8日・9日・11日の3日間、藤枝キャンパスで(公財)日本スポーツ協会公認「コーチ1」養成講習会【バレーボール専門科目】を開催しました。「コーチ1」は、地域のクラブや学校でバレーボールを指導する方が最初に取得する基礎資格です。講習は、選手の人格を尊重し、暴力やハラスメントのない指導を実践することの大切さを共有することから始まりました。講習会の講師として本学からは、塚本博之教授(経営学部、FIVB国際公認コーチレベル1・JVA公認講師)、佐藤重芳講師(経営学部、FIVB国際公認コーチレベル3・JVA公認講師)、藤枝キャンパス男子バレーボール部の小野田博昭監督(JSPOコーチ2)が講師を務め、日本バレーボール協会公認講師をはじめとする外部の指導者とともに、受講者の指導にあたりました。

受講生は、小中学生の指導者が大半を占めていましたが、中には日本トップリーグの岡山シーガルズの元選手や、ブレス浜松の現役プロ選手、全国大会常連の中学・高校の指導者など、多彩な受講生が68名集まりました。受講生は資格取得よりも「自分の指導をアップデートしたい」という前向きな動機での参加が目立ちました。

指導実習(基礎1)

初心者指導実習


塚本教授は「指導実習(基礎1)」において、ボールを保持する「キャッチ気味」のオーバーハンドパスを初心者のうちに矯正する狙いから、パス技術を「筋腱複合体」という身体の仕組みから科学的に解説。テニスラケットでボールを打ち返し、打突の感覚をイメージとして掴む練習(写真参照)も取り入れ、感覚に頼りがちな技術指導を力学的な原理から捉え直す視点を伝えました。
 
「フォーメーション指導実習」では、「テニスはサーブ側が勝つ確率85%だが、バレーボールはレシーブ側が70%勝つ」という、多くの受講者にとって直感に反するデータも紹介し、独自開発のシートを使って本学女子バレー部の試合映像を分析し、得点の経緯や強い・弱いローテーションを可視化する実習も行いました。

9日には藤枝キャンパス男子バレーボール部の小野田博昭監督が特別講師として「ビーチバレーボールの指導法と競技規則」を担当しました。直近で開催されたビーチバレーの日本トップリーグの試合映像を見ながら、6人制とは異なるルールや基礎技術、競技ならではの醍醐味を解説しました。

佐藤重芳講師の「初心者指導実習」では、「選手軸(初心者に何を、どう教えるか)」と「コーチ軸(正確なボール出しや声かけ)」の2つの軸から指導を展開。ボールへの恐怖心を与えないよう配慮しながらスモールステップで上達させるボール出しの工夫や、選手のやる気を引き出す声かけ、目線を下げた言葉遣いや励まし方を具体的に紹介しました。「コーチが気持ちよく指導する」のではなく「選手を動かし、やる気を引き出す」ことの大切さを強調しました。それは、学区にチームが一つしかなかったかつは違い、今は近隣に複数のクラブが存在し、指導者やチームが選手に選ばれる時代になっているという背景があります。どのクラブに入るか迷っている一人ひとりの子供に応じて、関わり方を変えていく姿勢や方法が示されました。

フォーメーション指導実習

ビーチバレーボールの指導法と競技規則


会場には、将来ジュニア世代の指導に携わることを見据えた藤枝女子バレー部員4名も受講者として参加し、現役の指導者たちに混じって真剣に受講しました。4名全員が筆記試験、実技試験に合格しました。指導者資格は、社会人になってから時間的な制約などにより取得が難しいことも多く、在学中に取得できる環境は、学生の進路の選択肢を広げる意味をもっています。

また11日の実技試験では、本来は受講生同士がコーチ役・選手役を交代しながら行う形式のところ、安全面への配慮と限られた時間の中で確実に実施するため、本学男女バレーボール部の部員がモデル役として協力をしました。受講者は部員を相手に、実戦さながらの緊張感の中でサーブ・トス・ディフェンスに関するコーチングスキルを試すことができ、効率的で質の高い試験運営ができました。

実技試験(トス)

実技試験(ディフェンス)

教員が理論と実践を伝え、学生が学び、部員がその学びの場を支える——今回の講習会は、大学がもつ複数の機能が連動し、地域の指導者養成を支える一つの形になったのではないかと考えます。