岩本武範教授が国際会議 CSuM2026 にて研究発表を行いました ~持続可能なモビリティ政策を「サービス提供」から「使える機会の設計」へ再考~
経営学部の岩本武範教授は、2026年7月1日から3日にかけてギリシャ・スキロス島のStefanidis Foundationで開催された国際会議「CSuM 2026(Conference on Sustainable Mobility)」において、持続可能なモビリティ政策に関する研究発表を行いました。
岩本教授は日本からオンラインで参加し、日本時間7月1日21時30分より発表を行いました。
発表題目は、
“From Service Provision to Motivation Design: Rethinking Sustainable Mobility through Behavioral and Digital Insights”
です。
本研究は、「なぜ、優れたモビリティサービスであっても、必ずしも利用されないのか」という実務的な問いを出発点としています。公共交通やモビリティサービスでは、路線、運賃、運行頻度、デジタルツールなどの改善が進められてきました。しかし、サービスが利用可能であることは、必ずしも実際の利用につながるとは限りません。
岩本教授は、この「提供」と「利用」の間にあるギャップを、単なる供給の問題ではなく、サービスを人々の生活の中で使える機会へと変換する「コンバージョンデザイン」の問題として捉え直しました。
発表では、アクセシビリティを単なる資源として捉えるのではなく、それが実際の移動行動やウェルビーイングにつながるためには、認知、感情、摩擦という3つの条件を設計する必要があることを示しました。また、従来の利用者数、交通手段分担率、アクセシビリティなどの指標を補完する考え方として、岩本教授が独自に提唱する新たな指標概念 Mobility Capability Index(MCI)を提示しました。
MCIは、移動が単に発生したかどうかだけではなく、人々が自分にとって重要な活動に現実的にアクセスし、選択できる状態にあるかを捉えようとするものです。これは、持続可能なモビリティ政策を「どれだけサービスを提供したか」から、「人々がそれを認識し、信頼し、日常生活の中で使えるか」へと転換する視点を示しています。
なお、本発表論文は、同会議の査読付き会議録としてSpringerより掲載予定です。
岩本教授は、前年にも東京大学で開催された国際会議「3D GeoInfo 2025 / Smart Data and Smart Cities 2025」において研究発表を行い、その論文はISPRS Annalsに掲載され注目を集めています。今回のCSuM 2026での発表は、都市、モビリティ、ウェルビーイング、マーケティングサイエンスを横断する研究成果を国際的に発信する継続的な取り組みの一環です。
今後、岩本武範研究室では、本研究で提案したコンバージョンデザインおよびMCIの考え方を、国内外の都市・地域を対象とした実証研究へと展開していく予定です。また、ゼミ生の実践的な学修課題としても位置づけ、学生が地域課題を現場で捉え、データや行動科学の視点から「サービスを人々にとって使える機会へ変換する」提案に取り組んでいきます。
なお、岩本研究室では、今週末も、他大学・起業家らとの実践ゼミを都内で予定しており、大学間交流を通じて、学生が地域政策、モビリティ、ウェルビーイングに関する社会実装を目指す調査・提案力を高める機会としていく予定です。
本学の教育・研究は、今後も地域実践と結びつけながら、持続可能な地域社会の形成に貢献する取組みを進めていきます。
岩本教授は日本からオンラインで参加し、日本時間7月1日21時30分より発表を行いました。
発表題目は、
“From Service Provision to Motivation Design: Rethinking Sustainable Mobility through Behavioral and Digital Insights”
です。
本研究は、「なぜ、優れたモビリティサービスであっても、必ずしも利用されないのか」という実務的な問いを出発点としています。公共交通やモビリティサービスでは、路線、運賃、運行頻度、デジタルツールなどの改善が進められてきました。しかし、サービスが利用可能であることは、必ずしも実際の利用につながるとは限りません。
岩本教授は、この「提供」と「利用」の間にあるギャップを、単なる供給の問題ではなく、サービスを人々の生活の中で使える機会へと変換する「コンバージョンデザイン」の問題として捉え直しました。
発表では、アクセシビリティを単なる資源として捉えるのではなく、それが実際の移動行動やウェルビーイングにつながるためには、認知、感情、摩擦という3つの条件を設計する必要があることを示しました。また、従来の利用者数、交通手段分担率、アクセシビリティなどの指標を補完する考え方として、岩本教授が独自に提唱する新たな指標概念 Mobility Capability Index(MCI)を提示しました。
MCIは、移動が単に発生したかどうかだけではなく、人々が自分にとって重要な活動に現実的にアクセスし、選択できる状態にあるかを捉えようとするものです。これは、持続可能なモビリティ政策を「どれだけサービスを提供したか」から、「人々がそれを認識し、信頼し、日常生活の中で使えるか」へと転換する視点を示しています。
なお、本発表論文は、同会議の査読付き会議録としてSpringerより掲載予定です。
岩本教授は、前年にも東京大学で開催された国際会議「3D GeoInfo 2025 / Smart Data and Smart Cities 2025」において研究発表を行い、その論文はISPRS Annalsに掲載され注目を集めています。今回のCSuM 2026での発表は、都市、モビリティ、ウェルビーイング、マーケティングサイエンスを横断する研究成果を国際的に発信する継続的な取り組みの一環です。
今後、岩本武範研究室では、本研究で提案したコンバージョンデザインおよびMCIの考え方を、国内外の都市・地域を対象とした実証研究へと展開していく予定です。また、ゼミ生の実践的な学修課題としても位置づけ、学生が地域課題を現場で捉え、データや行動科学の視点から「サービスを人々にとって使える機会へ変換する」提案に取り組んでいきます。
なお、岩本研究室では、今週末も、他大学・起業家らとの実践ゼミを都内で予定しており、大学間交流を通じて、学生が地域政策、モビリティ、ウェルビーイングに関する社会実装を目指す調査・提案力を高める機会としていく予定です。
本学の教育・研究は、今後も地域実践と結びつけながら、持続可能な地域社会の形成に貢献する取組みを進めていきます。

CSuM 2026での発表スライド表紙

アクセシビリティから利用・ウェルビーイングへの転換を示す
概念フレームワーク

コンバージョンデザインを政策実装に展開する学習サイクル