グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  リレーエッセイ >  課外の探求活動での実践者との出会い

課外の探求活動での実践者との出会い


※職位や内容は投稿時のものです

2025年12月15日更新

 静岡産業大学では学生が外部の方々と出会う様々な機会がある。経験豊かな外部講師による講義や冠講座と呼ばれる企業の方々等による講義はよく知られているが、部活動やサークル活動でご指導いただいている外部の専門家の先生方との出会いもある。

 今回は学生たちの課外の探求活動での出会いについて紹介する。静岡産業大学の先生方は、自治体や経済団体、企業からの依頼を受けて、受託研究事業や研究助成事業として学生たちと研究を行っている。私の場合は、昨年度は、3つの自治体の課題と2つの民間団体の課題について、課外活動として課題ごとに学生を募集し探求活動を行った。

 中山勝先生と共同で行っている島田市の和菓子バルイベントでは、令和4年から毎年、学生が企画したクイズラリーや蓮台越し体験等の事業を実施している。また、島田市内の和菓子店や島田市内の地域資源を調査し、和菓子バルイベントとの連携の可能性を検討し島田市に報告書を提出している。

 和菓子バルイベントとは別に島田市からの依頼で中心市街地の新規店の立地についても研究をしており、学生が新規店を訪問する中で、新たに店を開業した方々から直接、起業の実践講座を現場でしていただく機会に恵まれている。

 ここで紹介する2つの写真は、いずれも70代の女性の方が新規に建築して開業された店である。開業の目的・経緯や、これまでの人生経験を踏まえたお話は、学生たちにとって生きた教材となっている。私にとっても驚きの内容が含まれている。今や、70代の女性がこれまで自身がやってこなかった新たな事業を起業する時代であり、金融機関も融資の意識が変わっている。

喫茶店を新築して開業した方のヒアリング

飲食店を新築して開業した方のヒアリング

 話は違うが、私は、総務省、全国知事会、全国市長会、全国町村会を母体とする一般社団法人地域総合整備財団の地域再生事業のアドバイザーとして、全国各地の地域再生の現地を訪問している。訪問先では、主婦や農家といった女性が起業することが珍しくない。

 話を戻すと、島田市以外でも、静岡産業大学の東部・伊豆サークルの学生たちや中山勝先生とともに、東部・伊豆地域の将来構想の検討を行い、沼津市、三島市、富士市、伊豆の国市などの地域を訪問し、まちづくりを実践している方からお話を伺った。

三島市でのヒアリング調査 

伊豆の国市でのヒアリング調査

 昨年6月には沼津市でサンフロント21懇話会が開催したシンポジウムで学生が研究の成果を発表した。
 
 学生たちにとって、課外の探求活動での実践者の方々との出会いは、これまで学生が思い描いてきた自身の将来とは異なる新たな可能性を示唆する機会となっている。これは、引率している私にとっても同様である。