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通信39「先輩からのメッセージ」


静岡産業大学経営学部 講師 高城 佳那
kana-takagi@ssu.ac.jp
こんにちは。静岡産業大学の高城です。
 今回の通信では、私のゼミナール生たちの体験談をご紹介したいと思います。それは、高校生や保護者の方から、「心理学に興味はあるけれど心理学部でいいのだろうか」、「学んでも就職につながるのか心配している」、といったような声を聞くことがあるからです。本学で学んだ学生たちが、どのように成長し、活躍しているかを少しご紹介させていただきます。
 それぞれ一般企業総合職、市役所、JAに就職した学生に、1.心理学に興味をもったきっかけ、2.心理学を学んで成長したと感じること、3.どのようなことが就職につながったか、を聞いてみました。是非読んでみなさんの進路の参考にしてみて下さい。


<一般企業総合職に就職した先輩から>
1.
幼い頃から打ち込んできた卓球で「イップス」になった経験から、心理学を学ぶことでその克服方法が見つけられるのではないかと考え心理学を専攻しました。
イップスとは、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことです。
これは症状に個人差があり、私の場合は、今まで当たり前にできていたラリーをする時、手が震えボールがラケットに当たらない、という自分の選手生命を終わらせる原因となったものでした。そのため、高校卒業の際に卓球は辞めてしまいましたが、私生活にも支障が出るほど精神的な影響が大きく、心理学から克服のヒントを得たいと考えたのが心理学を学ぶにいたった経緯です。
2.
 大きくわけて3つあります。
1つ目は、人間関係の構築に対し積極的になり、新しい環境への適応能力が増したことです。
心理学の授業では体験型の授業があり、生徒同士コミュニケーションをとりながら進めていくことが多いです。その中では、ある条件が提示され、自分たちが人に与える印象を体感しながら分析し、対人スキルを学んでいきます。そのため、すぐに実生活に取り入れやすく、知識だけではなく自身の能力として身につけ磨いていきやすい環境があります。
また、私は人との関わりにあまり積極的でなく、初対面の相手とのコミュニケーションが苦手でした。しかし、このような授業を通して対人スキルを学べただけでなく、私と同じような苦手意識を持つ人や、反対に人との関わりが好きだという人と出会い様々な考え方を交わしていく中で、多くの”気づき”や”学び”がありました。時には、授業で学んだ事を活かしアドバイスを出し合う等、自分たちで発展させ実践することも多かったです。その結果、積極的に人と関わるようになり、新しい環境でもすぐに適応できるようになりました。
2つ目は、プレゼンテーション能力の向上です。高城ゼミでは、様々なテーマについて各々で調べ、まとめ、PPTを作成し発表するというトレーニングを積極的に取り組んでいます。また、発表後はゼミ生同士で改善点を言い合い、先生からの総評を参考にし、次の発表へとつなげていきます。常に聞き手の立場になって、どのような構成だとわかりやすいか、つかみはどうするか、声の大きさや速度、間の取り方はどうか、PPTの見せ方など、そのテーマに合ったやり方をゼミ生みんなで切磋琢磨し研究していきました。
 初めは発表として全く成り立っていませんでしたが、大学生活最後の卒論発表会では自分の中で1番良い発表にすることが出来たと感じています。
また、社会人になってから人に説明したり提案したりする場が多くあり、ゼミでプレゼンテーション力を培っておいてよかったと痛感しました。
3つ目は、自分の中の「イップス」問題を整理する事ができたことです。
上記の通り、心理学を学ぶ目的となったイップスは私の中ですごく大きな問題で、何年も悩んできました。この問題を整理できたのは、心理学からヒントを得たこと、ゼミの仲間との出会い、高城先生のサポートのおかげで、自分自身を分析できたからだと考えます。
高城ゼミでは心理学の授業で学んできた事をより深く追求するため、知識としての理解も深まりますが、その事柄に対して自分たちを当てはめて分析し合います。これは何気ない会話の中でも話すことがあり、自己開示できるゼミ仲間だからこそ様々な角度から結論を導くことができました。このような会話を繰り返していく中で、”自分とは?”を分析し続けた結果、今まではイップスが憎くて仕方ないという思いから、イップスになった後の自分の方が好きだと思えるようになりました。
これはとても大きな一歩であり、社会に出てから自分の強みとなっています。
3.
 今、社会に求められているのは、コミュニケーション能力が高く協調性のある人材です。上記したとおり、対人スキルをトレーニングし身につけていたので、就職活動でそれをスムーズに発揮する事ができました。
 また、私は卒業研究で、「初対面の相手に対する笑顔について研究」しましたのですが、その研究を就職活動という実践の場でも活用することができました。

<市役所に就職した先輩から>
1.
 きっかけは2つあります。
 1つは、何気なく受けた高城先生の心理学が大きなきっかけです。高城先生は講義で、日常で使える心理学を教えてくださるので、今まで難しそうだなと思っていた心理学というものを身近に感じることができました。また、毎週とても興味深い内容だったので、もっと知りたいという気持ちが芽生え、心理学関係の講義をたくさん受講するようになりました。
 2つめは、私は小さなことでとても落ち込みやすい性格だったため、自己コントロールが出来れば、心身ともに健康で楽しく過ごせるのではと思い、心理学を学びました。
2.
 大学生活の中で、濃い時間を過ごしたなと思うのが、ゼミナールの時間です。卒業研究等で自分の意見を発表することで、今どんなことに興味を持っているのか、どんなことをしたいのか等、考えを確立できたと思います。また、1つの目標に向かって、先生や大学の仲間と話し合うことで、コミュニケーション能力が身についたと思います。
3.
 学生時代”気がつく人間”になろうと常に周りを意識していました。例えば、飲み会だったらお酒は足りているかなとか、飲み過ぎてないかなと気が付ける部分はたくさんあると思います。また、大学生活では先輩との交流やバイト、目上の方との飲み会等、社会に出るための模擬体験がたくさんできる時期だと思います。そういう機会をたくさん経験し、社会に出る練習させていただいたことが就職に繋がったのではないかなと思います。
 就職して一年が経ちましたが、想像以上に働くということは大変なことの連続です。もっと学生の時にやっとけばよかったと思うことがたくさんあります。長いようで、振り返るととても短い学生生活を、大切な仲間と楽しく過ごしてください。

<JAに就職した先輩から>
1.
 自分は他人(友人も含め)と関わるのが嫌いでした。他人の顔色を気にしてしまい一人でいらぬ心配をしてしまいいつも他人と関わり終わると疲れがどっと来るのに無理に笑顔をふりまいて過ごしていました。
 そんな自分のままではこの先が不安だと思ったのと同時に、「俺はこんなに気を遣っているが、皆はどんなこと考えているんだろう。」「話しやすい人と話しづらい人の違いは何だろう?」などの疑問が出てきました。そして、「会話や行動などで人が何を考えているかわかることができたら気を使う心配もないし、相手はこっちの考えていることが分からず有利なのではないか。」と考えるようになり、人の内面に興味が持ったことがきっかけです。
 生きていくためには、必ず人と関わらなければいけないので、人の心理を学ぶことはどの職業に就いても有利だと思いました。
2.
 「ジョハリの窓」や「フット・イン・ザ・ドア」などの内容はよく覚えており今でも無意識とまではいかないですが思い出しては活用しています。
 高校までは心理学を学んだことがなかったため、今まで知らなかった分野の知識が0から100になったような感覚なので自信をもって人と関われるようになりました。
 ゼミでは、人それぞれが自分の気になる内容や事柄を詳しく研究していくのでお互いに助け合いながらプレゼンテーション力を高めあえることが強みだと思います。更に先生とゼミ生の関係が密なのでサポートが万全なのも心強かったです。
3.
 心理学コースの授業で学んだ圧倒的な知識だと思います。正直、就職するのに個人の能力を見てもらえるのは、履歴書と就職試験で判断されるのが日本の社会です。履歴書は誰でも書けますし、学力テストは勉強すれば良い点数がとれます。しかし、面接に至っては場数を踏むとしかアドバイスされないのが現状です。就職活動でそんなに場数を踏むほど時間がない中、心理学を学ぶことにより目線はどこを見れば緊張せずに話せるか、相手はどんなことを考えて質問しているのか、また他の受験生が出来る人に見えることが多いですが、その人よりも心理学を学んだ自分の方が有利だという自信が出てきたことが一番だと思います。
 就職した後も人とのかかわり方に個人的にですがうまくいっていると思います。顧客や会社内部の人間との関係も築けています。同期よりも人間関係については一歩先をいっていると感じています。
 もちろん、今も時々話しかけづらいなという時がありますが、それでも心理学で学んだことを思い出しながら話しかけにいっています。今の自分は、心理学を学ばなかったら存在していない人生だと思います。


 いかがでしたでしょうか。私の誇る卒業生たちです。
 質問等あればどのような内容でもかまいませんので、上記のメールアドレス宛にいつでも連絡してください。