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静岡産業大学は、どのようにSHIZUOKAをつくっているのか?
学生の菅夏実さんと、
経営学部長の佐藤和美教授が、
「経営学が静岡のためにできること」についてクロストークしました。

STUDENT

磐田キャンパス 2年
菅 夏実さん

入学前の体験授業で「購買行動」に興味を抱いて心理経営学科へ。中部電力の地域情報誌作成に携わる「地域情報誌作成チーム」の代表として活動中。

PROFESSOR

経営学部 学部長
佐藤 和美 教授

組織の経営戦略やマネジメント・コントロールに関わる管理会計などを専門に研究。菅夏実さんとは、サークル「地域情報誌作成チーム」の顧問と学生代表の関係。

地域をフィールドに、
まちと人に触れて学ぶ。

佐藤学部長

そろそろ、次号の『いわタミン』に掲載するお店の候補を、発行元の中部電力さんに提案する時期ですね。サークル「地域情報誌作成チーム」の代表として、忙しい日々だと思います。

菅夏実さん

お店の取材って、ヒアリングの意図をわかりやすく伝えることが難しいんです。でも、楽しいから毎回がんばっています!

佐藤学部長

以前の「田原 水車の里」の特集も良かったですよ。いろんな写真があって、誌面に工夫が凝らされていました。あの写真は誰が撮影したの?

菅夏実さん

中部電力さんから「いろんな角度の写真があると誌面に動きが出る」というアドバイスをいただいたので、サークルメンバーみんなで集まって撮影に出掛けました。

佐藤学部長

中部電力さんからは、ビジネスマナーについても教えていただいて勉強になりますね。アポイントメントの電話やメールのやりとりも自分たちでしているんでしょう?

菅夏実さん

はい。一人の大人として考えて動くという貴重な経験になっています。高校生の時より、社会にぐんと近づいた気がします。

佐藤学部長

素晴らしいです。そういう実感が社会や経済に関する興味と関心を引き出してくれると思います。授業での学びと組み合わせて、夏実さんだけの4年間の学びをつくり上げてほしいな。

菅夏実さん

磐田市のまちや人と接することで、この地域への理解が深まったので、まずは第一歩を踏み出した感じです。

人の心の動きから見えてきた、
社会の成り立ち。

佐藤学部長

地域情報誌作成チームの前身にあたる「まちづくり研究会」では、JR御厨駅周辺の活性化を目的とした意見交換会にも参加してくれましたね。磐田市役所との連携でした。

菅夏実さん

あの時はまだ新入生で、意見交換会は初めて参加した学外活動でした。まちづくりに携わりたいという一心で、アイデアを考えるのに夢中になりました。

佐藤学部長

「遠くから観戦にやってくるジュビロ磐田のファンのために、駅のトイレに応援衣装に着替えられるスペースを設置する」というアイデアが良かったですよ。採用には至りませんでしたが。

菅夏実さん

どんな人がJR御厨駅を利用するのか考えてみたんです。「消費者の行動を促すには、人の心にアプローチすることが大切」と、授業で学んだことが役立ちました。

佐藤学部長

消費者心理、あるいはビジネス心理の学びですね。社会は人間で構成されていますから、人の動きを読むことが、社会の物事を考える際の指標になりますね。

菅夏実さん

もともとは心理学に興味があって心理経営学科に進学したんですが、経営学と結びつけて勉強したら、面白くてすっかり夢中になりました。最近の授業では、消費者心理学が面白かったです。

ビジネススキルは、
未来へ踏み出す力。

佐藤学部長

夏実さんは、入学時には「まだ将来やりたいことがわからない」と言っていましたね。その後どうですか?

菅夏実さん

はっきりとは決めていませんが、事務職がいいなと思っています。まずは資格取得をと考えて、秘書検定3級とMOSのExcel®、Wordに合格しました。次は秘書検定2級にトライするつもりです。

佐藤学部長

現代のビジネスシーンに欠かせないスキルですね! 加えて経営心理学の知識があれば、どんな企業でも活躍できる人になれます。

菅夏実さん

ありがとうございます。それに、私は静岡が大好きなので、地元で就職したいと考えています。

佐藤学部長

学生の皆さんは地元志向で、静岡が大好きですよね。その大好きを活かすためには、視野を広く持って、外の世界と静岡を相対的にみる視点を持つことが大事です。静岡は世界の中の一地域だと思えば、学ぶことはたくさんありますよ。

菅夏実さん

3年次からの演習授業「専門ゼミナール」では、就職や働くことについて学ぶゼミに進もうと思っているので、静岡の企業について、もっと勉強したいと思います。

地域の企業を教科書に、
リアルな経営に触れる。

佐藤学部長

静岡が好きという気持ちがあるなら、「地域産業論」や「地域経済論」「プロジェクトゼミナール・静岡経済研究所」「冠講座」などの授業で、もっと学びを広げていけると思いますよ。

菅夏実さん

企業を訪ねたり、社員の方とお話ししたりするプロジェクトが多いですよね。経営学部は、企業は何をしているのか、何に取り組んでいるのかを考える学部だからですか?

佐藤学部長

そうですね。経営学は、企業を対象とした学問です。経営戦略や組織論、マーケティング、会計財務などの視点から、企業の行動や意思決定のメカニズムを解き明かす学びだと言えます。

菅夏実さん

教科書通りの学び方だけではないから、自然に頭に入ってきます。先生方も、なるべく企業の実例を挙げてレクチャーしてくれます。

佐藤学部長

静岡は製造業が盛んで、トップ企業から中小零細企業までが身近に揃っていますよね。いろんな企業と接して、授業で学んだ知識を実地で調査してみてはどうでしょう。

菅夏実さん

佐藤先生の授業でも、生産効率や品質管理について、具体例から学ぶことが多いです。

佐藤学部長

最近だと、これからのDX(デジタル化)に対して企業はどんな対処が必要か、その危機感は静岡の中小企業にどの程度あるのか。新しい課題に取り組んでみるのも面白いと思いますよ。

菅夏実さん

そんな風に先生方が学びのヒントを投げかけてくれるから、私たち学生もキャッチしやすいです。

静岡をつくっていく人になろう。

佐藤学部長

立地や交通の便に恵まれ、産業が元気な静岡でも、現場にはさまざまな問題点がありますよね。それを見つめる経営学の面白さに目覚めてほしいです。

菅夏実さん

まずは、いつも先生がおっしゃるように、「昔と比較して現状はどうなのか、なぜ伸びているのか、なぜ衰退しているのか」などの疑問を持つことが大事ですね。

佐藤学部長

そうです!そうすれば、静岡の企業が今後は何をすればよいのかが見えてきます。時代は常に変化しています。企業も、どんな価値を残して何を変えていくのか考えていかなくてはなりません。

菅夏実さん

企業研究を通して、静岡の価値がもっと見えてくれば、もっと好きになれる気がします。

佐藤学部長

21世紀の企業は、環境問題や人権問題に対応し、人々の幸福を実現する社会貢献と同時に、産業や企業自身の発展も視野に入れた活動が求められます。今は価値観の変化が激しい時代です。夏実さんのような若い人たちが発想の転換をして、静岡の経済をもっと活性化していってほしいな。

菅夏実さん

社会は、私たちの柔軟な発想や変化への対応力を求めているんですね。

佐藤学部長

発想の転換ができる柔軟さこそが、硬直した社会を揺り動かし、イノベーションを生む力となります。おのおのが自分の持ち場で地鳴りを起こすくらい、たくましく、静岡をつくっていく人になってほしいです。

学生の学年やコメントなどは、取材当時のものです。