グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ

静岡県を代表するビジネスリーダーの皆さん、
未来のSHIZUOKAをつくる人に必要な力とは?

浜松いわた信用金庫
顧問

高木 昭三 氏
Takagi Shozo

静岡県浜松市生まれ。1964年、磐田信用金庫入庫。2019年、浜松いわた信用金庫会長。2020年から現職。日伯交流協会会長、静岡SSUアスレジーナ会長などの要職を務める。長年にわたるブラジルとの関係強化とブラジルコミュニティへの貢献からリオブランコ国家勲章を受章。

浜松いわた信用金庫
2019年、浜松信用金庫と磐田信用金庫が合併して発足。浜松・磐田を中心に大井川以西から愛知県東部にまで営業エリアを拡大し、店舗・ATMなど営業拠点数100カ所以上を誇る静岡県最大の信用金庫。金融業としての役割にとどまらない総合サービス業として地域貢献を続ける。

人と向き合い、対話してこそ
根本的な力が磨かれる。

世界は予測不可能な大変革期を迎えています。テクノロジーの進歩や消費者の価値観の移り変わりなど、変化の規模とスピードが激しい時流のなかで、いま企業が重要視する人材の資質は、①課題を見つけてチームで協力する力 ②困難から逃げずに向き合い乗り越える力 ③コミュニケーション能力の三つではないかと考えています。特に、課題の解決に取り組む際には、チームワークが欠かせません。そこで、必要となるのがコミュニケーション能力です。他者の意見を正しく理解し、自分の考えも明確に伝え、説得できる力、すなわち交渉力を磨いておきたいものです。今の時代は、人と人が直接向き合わない社会になり、相手の微妙な変化を感じとる人間の根本的な力が落ちているのではないでしょうか。ぜひ、人と直接向き合い、対話する経験を大事にしてください。

一方、社会に出ると多くの試練に直面することになりますので、それを乗り越える「知力」「気力」「体力」を備えておくことも大事です。そのために、学生時代にさまざまなことに挑戦し、失敗を次に活かす経験を大事にしていただきたいと思います。アクティブラーニングを積極的に取り入れた授業では、他者との議論を通じて自分の意見を整理し、発信することでディベート能力やプレゼンテーション能力が高まり、多様性を尊重しながら課題を解決する力が自然と身につきます。グループディスカッションや社会活動の体験を取り入れた能動的な学びで視野を広げ、自ら課題を見つける機会を大切にしてほしいと思います。

浜松いわた信用金庫は、静岡産業大学の冠講座で、地域とともに持続的な成長を目指す活動について講義しています。講義では、当金庫の経営理念でも根幹として位置づけているSDGsへの理解を深め、一人ひとりが将来の目標や目的を見つける機会となることを願ってお話ししています。また、地域の活性化を知的・人的な面でリードしていく静岡産業大学には、いま求められているデジタル化による業務効率化(DX)の牽引役としても大きな役割を担っていただきたいと思います。コロナ禍で多くの業種でデジタル化が急速に進み、地方都市がこれまで抱えていたハンディキャップは確実に小さくなりました。インターンシップによる現場体験などを通じて、大学での学びと社会に出てからの学びを連続的に捉えた人材育成を期待しています。