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経営学部公開講座 第2回 「21世紀の潮流はどこへ向かうのか~『グロ−バル化』の様々な実相を考える~


 静岡産業大学は6月17日(土曜)、経営学部の磐田キャンパスで、「21世紀の潮流はどこへ向かうのかーグロ−バリズム、リ−ジョナリズム、ナショナリズムを超えて」をテーマに第2回公開講座を開催しました。「どうなるトランプの時代 — 日本と世界の行方」を考える連続5回シリ−ズ講座の第2弾で、前回の米国発の「トランプ混迷時代」の背景への理解を踏まえつつ、これをもたらした「グロ−バル化」のさまざまな実相について考えました。今回の講座には、地元の磐田市民を中心に県内各地から約90人が受講、2時間にわたって講師からの基調講演と質疑応答などで深く掘り下げた活発な討論が行われました。

 第2回目は、本学経営学部の森戸幸次教授(国際関係論/国際政治)が担当、基調講演で、「グロ−バル化」は世界史の大きな歴史の流れと受け止めて、世界中にさまざまな変化の波を引き起こすこうしたうねりにどのように対応し、これを人類の発展に貢献できるよう、どのように進めて行くのかが問われていると指摘, 「グロ−バル化」の負の側面への有効な処方箋を見いだすためには、国際協力がますます不可欠な時代を迎えており、このためにはグロ−バル化時代を主導する拠りどころとなる新たな理念を基礎付ける「グロ−バル化」の理論化が早急に求められているとして、さまざまな変化の諸現象を表す「グロ−バル化=グロ−バリゼーション」から、思想イデオロギ−、学説を意味する「グロ−バリズム」への意識転換を強調した。
 森戸教授によると、この「グロ−バリズム」の世界観は自由、民主主義に基づく国際秩序の形成、構築、維持を目標に、国際社会の制度化を推進、人口、食料、エネルギ−,南北格差、環境など地球規模の問題群の解決を共通の課題として人類が共存・共生するために取り組むことを可能にする「グロ−バルガバナンス」(国際協力・統治)を志向、 私たち一人一人が地球市民意識を身につけてグロ−バルな世界人として連帯すれば、狭隘な「ナショナリズム」(国家主義)は乗り越えられ、やがて21世紀のグローバル時代にふさわしい「市民国家」への道が開かれるということです。

 質疑応答では、グロ−バル化時代における米国の役割がトランプ政権下でどう変化するのかをめぐって活発な論議が交わされ、孤立主義ともいえる国内志向を強める米国だが、自由・民主主義を主導する世界のリ−ダ−として、4月の対シリア攻撃にみられるように徐々に現実主義的な方向に傾斜する可能性が考えられるのではとの指摘がフロアから出されました。
 次回の第3回公開講座は6月24日(土曜)、「IT革命の将来・IoTとは何かー情報学からの視点」をテーマに、本学の鷲崎早雄学長が基調講演する予定です。