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平成29年度入学式 学長式辞


 本日ここに、関係各位のご臨席を賜り、平成29年度静岡産業大学入学式を盛大に挙行できますことは、わたくしの大きな喜びであります。
 この度、入学を認められましたのは、外国からの留学生30名、および3年次編入生を含め、
 経営学部 299名
 情報学部 137名
 合計 436名 であります。

 本日、新たな決意を胸に静岡産業大学に入学された諸君には、静岡産業大学の教員と職員を代表して、心よりお祝いを申し上げ、歓迎いたします。また、本日まで入学生諸君を温かく見守り、支援をして来られた御家族・保護者の方々に、衷心よりお喜びを申し上げます。

 さて、今日の諸君の目は輝いています。これからの大学生活にさまざまな希望と期待で胸を弾ませておられることを、私は肌で感じています。慶びと情熱に溢れる新入生諸君が、静岡産業大学において、人間性豊かで、知識と思考力、専門性を身につけ、強靱な精神と身体に鍛えられて、これからの時代を担う質の高い社会人に育っていくことを期待します。

 私は、静岡産業大学は、諸君が存分に力を発揮できる環境であると信じております。
 明日から、経営学部は磐田キャンパスで、情報学部は藤枝キャンパスで、皆さんはそのためのオリエンテーションを受けることになります。ここで一つ、ぜひ皆さんにお願いしたいことは、最低1年間の目標を持ち、その目標を達成していけるような計画を立てていただきたいということです。できれば4年間の大学生活を想い描いてみてください。「すぐにはわからないよ」という人はすぐにではなくても良いですが、できるだけ早めに想い描くことをして下さい。
 本学は、皆さんに多くのものを用意しています。教養科目や専門科目など色々な授業はもちろんのことですが、資格取得のための勉強、教職課程、保育課程、学外でのインターンシップなどなど。また、図書館、ラーニング・コモンズ、パソコン教室、先端的なスポーツ設備など、多くのことや設備が用意されています。また、藤枝キャンパスでは藤枝市と連携して新しく藤枝駅前キャンパスを設け、オープンなキャンパス環境を学生諸君に今年後期には提供することを計画中です。そして、何より、両キャンパスでは、皆さん一人ひとりと向かい合う教員、職員が皆さんと一緒に過ごすことを待っています。

 しかしながら、与えられるという受動的な姿勢で物事に臨んでいては、大学生とは言えません。大学へ進学するということは、単に大学という新しい学校で学ぶということではなく、学問を学ぶ一人の人間としての人格を持つということであります。それは、学ぶという事に対して皆さん一人ひとりに「自由」が与えられていることを意味します。学びたいものを自分で選び、時間割など学び方にも、大幅に自由が認められます。しかし、その前提には、皆さんがきちんと能動的に自己管理ができるということがあるのを忘れてはなりません。

 歴史を紐解くと、今からちょうど100年前の1917年には、かのアメリカ大統領JFK、ジョン・F・ケネディが生まれています。いまだに語り継がれている、アメリカがその夢を託した若きリーダーです。JFK誕生からちょうど100年の今年、アメリカでは、ある意味全く真逆のドナルド・トランプが大統領に就任しました。

 “ask not what your country can do for you - ask what you can do for your country”「国が諸君のために何が出来るかを問うのではなく、諸君が国のために何が出来るかを問うてほしい」という、かの有名なJFKの大統領就任演説。そして、「アメリカ・ファースト」を謳うトランプ大統領。同じ「自由」を基盤としながら、自分第一を掲げるトランプ大統領の考え方と自らの自由を守るには自らの貢献が必要と謳ったJFK。大学という今までにない自由の場を得た皆さんは、その特権を活かすためにも、自らの義務と貢献があることも考えて欲しいと望みます。

 さて、皆さんは今までにない変動の時代に生まれてきていると思います。Information & Communication Technology、いわゆるICTが私たちの生活の深部まで浸透し、その利活用を通じたAI(人工知能)の進展と様々な応用、Internet of Things、IoTと呼ばれる生活や産業の多様な繋がりと変革が私たちに無限の可能性を提供している時代です。先週の3月31日に、ここにご臨席の藤枝市北村市長の全面的なご支援により、藤枝市商工会議所と共に「藤枝ICTコンソーシアム」という産業界、行政、大学によるコラボレーションの組織が発足しました。ICT、IoTの先進技術を地方創生、すなわち市の発展に取り入れていく計画は、日本でも初の試みです。静岡産業大学は、この組織に深く関わることになりますが、これは大学の教育・研究活動にとりまして大きな意味があります。新入生の皆さんはラッキーなことに、ゼミナールや授業など大学での学びの中で、こうした地域課題解決の現場を体験し、時代の変化、技術の変化を感じ取り、そういう社会の未来を考えていく基礎を学んでいくことができるものと信じています。それは、技術の先進的な進歩は、一般の人々にとっては、同時に不透明なブラック・ボックスともなりうるものであるからです。AIは、ある特定分野の知識を、論理的につきつめていくレベルでは、人間を超えるかもしれません。しかしながら、叡智という人類が長い時間をかけて、その成功と失敗を糧にして築き挙げているかけがえのない財産は、どんなに技術が発展してもそれに替えうるものを創り出せはしないのではないでしょうか。
 今、私たちは、ICTばかりではなく生命科学の分野においても、これまでと質の異なる技術進歩が作り出す社会へと入りました。その一方で、少子高齢化が進みますので、医療技術の進歩、スポーツを中心とした健康管理や、スポーツを中心とした子育てなどが一層重要な課題になるでしょう。それは、科学や技術の成果や失敗を叡智として発展させていくのは人間であることを意味しています。今まで以上に、人のこころを基盤に据えた社会づくりが求められているのです。そのことを怠ると、私たちは多様な人間性をすべて飲み込んでしまうブラック・ボックスへと入り込んでしまいます。本学では、磐田の経営学部を中心にこうした教育・研究課題に取り組んでいます。昨年、本学は磐田市と「いわた元気っ子を育成するための教育・保育連携協定」を結びました。地域の保育園と連携してスポーツを中心とした子育ての教育・研究を行うことになります。また同じく昨年、磐田市および磐田市自治会、磐田商工会議所、磐田市体育協会などの支援で「いわた総合スポーツクラブ」が立ち上がりました。新入生の皆さんは、これもラッキーなことに、総合スポーツクラブや元気っ子の活動を通じて、地域の幼児や小学生にスポーツ指導をしたり、地域のシニアと自治会活動を手伝ったりしながら、地域活動を通じて、地域の方々にも教えていただきながら、社会の勉強をすることができます。

 皆さんは、そういう、新しい時代を創生する時代に生まれていると思います。そのようなことを少し頭の片隅に入れてみて、皆さんがこれから何をやりたいか、何ができるか、何をもって社会に貢献できるかをじっくり考えてみてください。

 大学の学生時代は、人生の中で最もエネルギーのあふれる大切な時期です。「自分のやりたいことを思い切りやる」という充実したものにして下さい。学生時代の友人は一生の友となります。
 また、諸君には、すばらしい「我が師」となる先生、先輩、との出会いがあります。
 「師は鐘のごとし、大鳴り、小鳴りはその人の撞く力に由る」と言われます。諸君は、それぞれ強く撞く力を持って、「我が師」から、将来の夢や希望を見いだす大きな手がかりを得て頂きたいと願っています。

 私は、諸君の人生の先輩として、幾つかのアドバイスを申しましたが、諸君のこれからの青春時代は何物にも代え難い大切なときであるからです。そして、静岡産業大学の発展と、日本、世界の未来は、諸君の双肩に掛かっていることを自覚してほしいからであります。

 最後に、私は新入生諸君に大きな祝福のエールを送り、素晴らしい充実した大学生活を過ごすことを願い、式辞を結びます。

2017(平成29)年4月3日
静岡産業大学 学長 鷲崎早雄