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リレーエッセイ

『ヨガ男子』急増中!!

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特任講師 中井 真吾(体力科学、スポーツ医学、理学療法学)

  最近、雑誌やテレビで、ヨガをする男性が注目されているのをご存知でしょうか?例えば、欧州のサッカーリーグで活躍する長友選手などのスポーツ選手やアップル社のCEOであったスティーブ・ジョブズ氏などのビジネスパーソンが取り上げられています。かく言う私も10年近く前から、スタジオヨギー(全国に展開するスタジオ。静岡市にもあります。)というヨガやピラティスを展開するスタジオにて、本学でも授業を担当している解剖学や生理学などのカラダの仕組みについての教養講座を担当しております。もちろん、自身がやらねば教えられないということで、10年前から私も、ヨガをちょいちょい実施するヨガ男子(男子と呼ぶには年齢相応ではないですが・・・)なのであります。

  そもそも、ヨガって何ですか?ストレッチじゃないの?と思うかもしれませんが、実は始まりは、約4000年前の古代インドが発祥の地であり、目的としては、呼吸法などを用いて、心身を鍛錬し、精神統一を図る修行と考えられています。坐して『瞑想』をすることが主で、現在のヨガの象徴でもある様々なポーズはなかったそうです。お寺で行う座禅は瞑想の派生であると言われております。13世紀ころになると、ある流派によって、さまざまなポーズが開発され、各地へ広まっていったと言われています。インドから欧米諸国に伝播した際に、宗教的な色合いが分離され、体力増強、健康運動として扱われ、現在の日本ではこちらの意味合いの方が強く反映されています。

  実際にヨガを対象とした研究を見ますと運動をしていないグループと比較して、ヨガをしているグループでは、最高血圧、悪玉であるLDLコレステロール、善玉であるHDLコレステロールが著しく改善したり、有酸素運動と同等のダイエット効果があったりとエクササイズとしての効果が散見されます。
スポーツ選手への影響を調べた研究は少ないですが、柔軟性や姿勢の改善に効果があると言う論文がいくつかあります。私見では、ヨガのポーズは、目一杯に身体を伸ばしたり、曲げたりするので、柔軟性が高まることはもちろんですが、ポーズを維持するための体幹の安定性やバランス能力が必要になります。しっかり行うと結構きついです(汗)。スポーツ動作にも同じような能力が必要であり、ヨガのポーズを丁寧に行うことで、これらの能力の向上や元のカラダの状態へ戻すコンディショニングになると考えられます。また、年配の選手の方が多く取り入れている理由として、集団で行うクーリングダウンなどと比較して、個室で静かに行うヨガは、より自身のカラダに問いかけ、チェックできる時間になったり、自分と向き合う時間の中で、チームのことや自分のことを考える良い時間になっているとの話もあります。

  自身と向き合い、問いかける時間については、ビジネスパーソンとも共通するようで、ヨガ、瞑想を取り組む理由の一つにもなっているそうです。特に瞑想については、世界最大級の投資銀行であるゴールドマン・サックスやグーグル社でもストレスマネジメントや集中力の向上のために実施されている事実も広まり、より多くの方たちが取り組むようになってきています。いくつかの研究では、ヨガと瞑想を組み合わせて実施したグループは、ストレスを示す体内の物質が減少していたり、あるグループは、仕事の集中力や作業効率が向上したという研究もあります。瞑想というと宗教的な感じもしますが、簡単に考えると、ちょっと目を閉じて、集中し、自分の頭の中を整理すると捉えると良いと思います。

  ヨガ男子急増中!!というタイトルでしたが、男女を問わず、自身の健康やパフォーマンスアップのために、ヨガで運動したり、1日10分でもよいので、目を閉じて自分の内側に意識を向ける時間を作ってみてはいかがでしょうか?

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